2026.02.26 中央区エリア特集
監修:株式会社nodomaru 管理・売買事業責任者 村上潤 宅地建物取引士
宅地建物取引業 東京都知事(02)第104535号 / 全日本不動産協会 所属
「毎月、ワンルーム投資マンションの収支が赤字で、給与から補填している」
そんな状況が続くと、まず頭に浮かぶのは「いっそ売却してしまおうか」という選択肢ではないでしょうか。
ただ、売却を急いで決める前に、赤字の原因を一度分解して確認すると、改善できる余地が残っているケースは少なくありません。家賃、管理費、サブリース、ローン、空室や原状回復費――収支を構成する要素はいくつもあり、それぞれの妥当性は別々に判断する必要があります。
本記事では、中央区を中心にワンルームオーナーの賃貸管理を担当している現場の目線から、赤字ワンルームの収支を見直す5項目を、現実的な対処の選択肢とあわせて整理します。
【この記事の結論】
「収支が赤字」と一口にいっても、原因は単一ではありません。たとえば次のように、収支は複数の要素で構成されています。
| 分類 | 項目 | 影響度の特徴 |
|---|---|---|
| 収入 | 家賃・共益費 | 長期で固定化しやすく、見直しに交渉力が必要 |
| 支出(固定) | ローン返済 | 金利環境で重さが変わる |
| 支出(固定) | 管理委託料・サブリース手数料 | 毎月積み上がる定常コスト |
| 支出(固定) | 修繕積立金・共用部管理費 | 建物管理組合側で決定 |
| 支出(変動) | 空室期間の機会損失・原状回復費 | 退去のたびに発生 |
| 支出(固定) | 固定資産税・保険料 | 年単位で発生 |
このうち、オーナー側でコントロールできる/できないを分けて見るのが、見直しの第一歩です。すべての項目に手を入れる必要はなく、優先度の高い項目から着手するだけでも、収支のバランスが変わることがあります。
以下、見直しの優先度が高い5項目を順に解説します。
入居者との賃貸借契約は、長期間にわたって同じ条件で更新されることが多い領域です。契約時に設定した家賃が、現在の市場相場とずれているケースは珍しくありません。
特に近年は、中央区を含む都心エリアで募集賃料の上昇傾向が続いており、長く保有している物件ほど、市場家賃との乖離が大きくなりやすい構造があります。月3,000〜10,000円の差でも、年間で4〜12万円、10年単位では40〜120万円のキャッシュフローに直結します。
家賃見直しは「上げれば良い」という単純な話ではなく、相場感・入居期間・物件状態・近隣の競合物件を踏まえた現実的な交渉設計が必要です。無理な値上げで退去されると、空室期間の機会損失と原状回復費で逆に赤字が膨らむこともあります。
ワンルームの賃貸管理委託料は、家賃の3〜5%程度が一般的な相場です。月8万円の家賃なら2,400〜4,000円程度が毎月支出される計算です。
一見小さな金額に見えますが、長期で見ると無視できない固定費になります。年間で約3〜5万円、10年で30〜50万円のキャッシュフロー差。仮に売却時に収益還元法で評価される場合、月数千円のコスト差が売却価格にも影響します。
ただし、管理委託料は安いほど良い、という単純な話でもありません。重要なのは「その手数料で、何の業務を担ってもらえるのか」を確認することです。
| 確認ポイント | 内容 |
|---|---|
| 業務範囲 | 家賃回収だけか、入居者対応・募集まで含むか |
| 更新時の対応 | 事務処理だけか、賃料適正化の提案があるか |
| 退去時の対応 | 原状回復費の精査をしてくれるか |
| 付加価値 | 家賃改善・コスト見直し提案などの「攻めの動き」があるか |
集金代行だけの管理に手数料を払い続けるよりも、価値改善まで支援する管理に切り替えるという選択肢もあります。1Rプロパティマネジメントの考え方については、関連記事「1Rプロパティマネジメントとは?普通の賃貸管理との違い」で詳しくまとめています。
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サブリース契約(家賃保証)は、空室リスクを管理会社が引き受ける代わりに、家賃の一部を保証料として差し引く仕組みです。安心感は得られる一方、構造的に次のような不利になりやすい側面があります。
「保証されているから安心」と長期で放置しているうちに、保証額が市場家賃を下回り、結果的に手取りが減っているケースは少なくありません。
サブリース解除や条件変更は契約内容・入居状況・市場相場によって判断が分かれるため、契約書を確認しながら個別に検討する必要があります。安易な解除はトラブルにつながることもあるので、第三者の目線で確認するのが現実的です。
ワンルーム投資マンションは、多くの場合、投資用ローンで購入されています。変動金利で契約している場合、金利上昇局面では毎月返済額が増える可能性があり、収支を直接圧迫します。
近年は金利環境が変化しつつあり、契約時から数年が経過した物件では、金融機関や条件の見直しを検討する余地が出てきているケースもあります。
ただし、ローンの見直しは借り換え時の諸費用・手続き工数・将来の金利動向などを総合して判断する必要があり、安易に動くと逆に負担が増えることもあります。金融機関への交渉は専門領域なので、サポートを受けながら慎重に判断するのが現実的です。
ワンルームの収支において、空室期間と退去時コストは見落とされがちな赤字要因です。
月8万円の家賃なら、1ヶ月の空室で8万円の機会損失。さらに退去時の原状回復費が10〜20万円かかれば、合計18〜28万円がその1回の退去で失われる計算になります。
空室期間を1ヶ月短縮できれば、それだけで年間収支は大きく変わります。退去時の原状回復費も、業者選定と見積もり精査でコントロールできる余地があります。
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5項目を見直した上で、現実的な選択肢は大きく3つに分かれます。
このケースでは、売却タイミング・価格設定・売却にかかる諸費用を整理した上で、出口戦略を組み立てることになります。
このケースでは、見直し項目①〜⑤を順次実行し、保有中のインカムと将来のキャピタルの両方を最大化する設計に切り替えます。
このケースでは、サブリース契約の精査と、解除に向けた現実的な手順整理が最優先になります。解除は契約内容によって難易度が変わるため、契約書を確認した上での個別判断が必要です。
赤字のワンルーム投資マンションを前にすると、「売るか・持つか」という二択で考えがちです。ただし、その間には「管理と収支を見直して保有改善を狙う」という現実的な選択肢があります。
家賃、管理費、サブリース、ローン、空室・原状回復費――この5項目を順に確認すれば、改善余地が見えてくることは少なくありません。改善余地が見えない場合でも、その判断材料があれば売却を決断する根拠としても使えます。
すべてのケースで黒字化できると保証することはできませんし、誰でも改善できる魔法のような手段でもありません。それでも、「とりあえず売却する」前に、収支を分解して棚卸しする意味は十分にあります。
自分の物件にどの改善余地があるかを整理しづらい場合は、第三者目線での無料診断を活用するという選択肢もあります。nodomaruでは、現状の管理内容・収支構造・契約条件を整理した上で、保有改善のルートと売却ルートを並列で比較できる1Rプロパティマネジメント無料診断をご用意しています。
A. すべてのケースで黒字化できるとお約束することはできません。物件のロケーション・築年数・ローン残債・市場環境によって、改善余地は大きく異なります。ただし、家賃・管理費・サブリース・ローン・空室コストの5項目を分解して見ると、改善余地が残っているケースは少なくありません。まず棚卸しすることをおすすめします。
A. 契約内容によります。解約予告期間・違約金・解除条件はサブリース会社ごとに異なり、契約書を確認した上での個別判断が必要です。解除そのものが難しい契約もあるため、契約書を持参いただいた上での確認が現実的です。
A. 物件・現在の管理内容によって幅があります。一例として、家賃の3〜5%の管理委託料を見直しつつ、家賃改善や原状回復費の精査を組み合わせると、月数千円〜数万円の差が出ることがあります。ただし「変えるだけで必ず収支が改善する」と保証できる話ではないため、現状診断で具体的な改善余地を確認することをおすすめします。
A. 契約時から金利環境が変わっている場合、別の金融機関でより有利な条件が出る可能性があります。ただし、借り換えには諸費用と手続きが伴い、安易に動くと負担が増えるケースもあります。現在の返済額・残期間・金利・借り換え時の諸費用を総合して判断する領域です。
A. 多くのオーナーが同じ状況です。判断材料を整理するために、保有改善ルートと売却ルートを並列で比較する無料診断をご活用ください。「売却ありき」「保有ありき」ではなく、現状の数字をフラットに見た上で、合理的な選択肢を一緒に整理します。
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nodomaruは、急がせたり、微妙な提案を押し売りしたり、「今決めないと」と焦らせることを絶対にしません。
だから、
そんな段階のご相談こそ、歓迎しています。
売却ありきでも保有ありきでもなく、あなたのワンルーム投資の現状をフラットに棚卸しする相談相手として、私たちが提供できるのは正直な情報と、対等な相談相手としての立ち位置です。
縁ある人に、のどかな人生を。
株式会社nodomaru(のどまる)